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会社のお金の流れを理解し、事業の継続性を高める

2025.3.9 ㈰

1. 会社のお金の基本的な流れ

企業活動におけるお金の流れは、大きく4つのステップに分類されます。これは会社の規模を問いません。

①資金調達 会社は自己資金や金融機関からの融資などを通じて資金を調達します。この資金がなければ事業活動を開始することはできません。
②設備・備品などへの投資 調達した資金を使って必要な設備や備品などに投資します。これによって事業の基盤を整え強化します。
③利益を上げる 投資した設備などを活用して製品やサービスを提供することで、売上を上げ、コストを差し引いた利益を生み出します。
④利益を新たな資金にする 生み出した利益を蓄積し、次の投資や事業拡大に活かします。

このサイクルが円滑に回っていくことで、会社は成長・持続します。これを実現するためには、単にお金を回すだけではなく、『何をして何をしないか』を決め、明確な意図をもって各活動を行う仕組みづくりが必要です。

2. 「利益のある売上」を意識する

会社のお金を考える際には、「利益=売上-コスト」という基本式を意識することが大切です。売上がなければ利益は生まれませんが、「赤字で売上を上げる」のでは意味がありません。

過度の値下げで売上は増えても利益が残らず、最終的に経営が厳しくなるなど珍しくありません (人的な消耗戦にもつながります。この人手不足の時代には致命的ともいえます)。そのため「利益のある正しい売上」を目指すことが大切です。
「正しい売上」とは、単に売上を増やすことではなく、会社にとって適正な利益を確保できる売上です。価格設定、コスト管理、顧客満足度の向上など多面的な視点で見直しながら、長期的に利益を生み出す仕組みづくりが重要です。

3. 日々の業務に追われる中での視点の転換

現場スタッフだけでなく、経営者や現場責任者も日常の管理や繰り返し業務に追われがちです。その状態が続くと、事業の本質を見失い、「売上を上げること」そのものが目的になってしまうことがあります。

事業の本質・本来の目的は、「お客様に価値を提供すること」です。お客様に目を向け、ご満足していただける製品やサービスを提供した結果として売上 (利益) はついてきます。これが基本です。逆に、会社側の都合だけで製品やサービスを展開していると、お客様が離れてしまう可能性があります。お客様にとって “会社側の都合” は関係ありません。

4. 思い込みを排除し、客観的な視点をもつ

経営判断において注意すべきなのが「思い込み」です。長年事業を続けていると「この考え方、やり方が正しい」「この業界ではこれが普通」といった思い込みが生まれがちです。しかし、市場環境や顧客ニーズは常に変化しています。今までのパターンがいつまでも通用するとは限りません。

様々な情報が手に入りやすい便利な時代です。情報の正否判断に注意は必要ですが、積極的に取り入れたいところです。一見関係なさそうな情報でも、違う角度から見れば有効利用できることも多いです。

第三者の視点を取り入れることも有効です。外部の立場からの客観的な分析や新たな視点を取り入れることで、会社の成長につながる可能性が高まります。ただし、会社の軸は大切にしなければなりません。※会社の軸が何であるかを明確にしなければいけない、ともいえます。

5. まとめ

会社の「お金」の流れを理解し、戦略的に経営を行うことが、事業の継続と成長につながります。そのためには、

・事業の基本サイクルを意識する
・「利益のある売上」を目指す
・日々の業務に埋もれず、常にお客様視点をもつ
・思い込みを排除し、客観的な視点を取り入れる

といったことが重要です。文中で “意識” など精神論的な表現を使っていますが、意識は大事です。意識しないと忘れてしまうものです。基本を大事にする “意識” があるからこそ、応用が可能となります。

現場主義で課題解決をサポート

弊所は現場主義です。数字を見るだけでなく、経営者様・従業員様のお話をしっかり聴き、きちんと現場を見た上で、本質的な課題を洗い出します。

会社によって抱える課題は様々です。解決策も一律ではなく、個別の状況に合わせたアプローチが必要です。

現場の声を大切にしながら、ご一緒に解決策を考えます。そして、アドバイスで終わらず、実行支援…定期的な振り返りと改善で伴走いたします。

本文は硬めですが、物腰は柔らかめと言われます笑
新たな気づきのお手伝いができれば幸いです。まずはお気軽にお問い合わせください。

のり経営企画事務所 乗松寿

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